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可愛いやね! [お気に入り]

 すっかり忘れていた甘酸っぱい感覚。何年ぶり、いや何十年ぶりでしょうか。

 胸がドキドキして、息をすることすらままなりません。

 もうすぐ四十路だというのに、どうやら年甲斐もなく恋の病にかかってしまったようです。

 頭がボーっとして、微熱がおさまらなくて、涙が止まらなくて、鼻水がひどくて…

 花粉症だわ(笑

 でもね。

 恋煩いとはいかないまでも、ある女性に夢中なんです。念のため言っておくと山の神じゃありませんよ(笑

 すっかり衰えた外見とは裏腹に、ダフニスを彷彿とさせる純情で清らかな心の持ち主であるワタクシは、四月のオフィス変更を前にあれこれ準備があるにもかかわらず、まったく仕事が手につかんのであります。

 「心濁りきっとるやん!」とか、「仕事が手に付かないのはいつもじゃん!」という同僚および知人・友人のクレームは一切、お受け致しかねますm(__)m

ブログ・岡田可愛1.jpg


 話を進めましょう。最近我が家に届いたラブレターです。山の神に三行半を突きつけられたわけじゃありませんのであしからず。

 いやぁ、たった数日の辛抱なのに何年も待たされている気分でしたよ。まさしく彦星の心境ですわ(え

 さっそく封を切ります。

ブログ・岡田可愛2.jpg


 ラブレターじゃなくてマルベル堂のブロマイドでした(*^_^*)

 それにしても。

 (-ω-。`)ホ゜ッ

 …失礼。

 この女性こそ、いま恋焦がれている人なのです。

 誰だか分かるかな?ふっ、わっからねえだろうな〜

 もし分かるとしたらあなたはかなりのオッサン…いや、かなり女性を見る目があり、この女性の存在をずっと心にとどめてきたのでしょう。当方の言葉だと説得力ゼロかもしれませんが。

 そうねえ、ヒントは「バレーボール」

 分からない?ちょっと広すぎたか。

 じゃあ、「サインはV」。これでお分かりでしょう。

 そう、岡田可愛さんです。と言っても私より若い人は知らないか。むかし活躍した女優さんで、今はアパレルブランドを運営されている方です。

  岡田さんのことは子供の頃から知ってはいました。でも物心がついた頃には女優業を半ば引退されていて、たまにバラエティー番組で見かけるくらい。失礼ながら、「ちょっとケバいおばさん」くらいにしか思っていませんでした。それ以前の映像も「サインはV」の場面を見かけるくらいで、主役を務めた岡田さんにフォーカスを絞ったものではなく、ドラマのスポ根ぶりや奇抜さを懐かしむ場合がほとんど。虜になるほどではありませんでした。それがなぜ今になって夢中なのかというと、たまたまYOUTUBEで他の作品を見る機会に恵まれたのです。

 「サインはV」を除く代表作だと、夏木陽介さんらと共演した「青春シリーズ」や、NHKで放送されて好評を博し、岡田さんは先生役を演じた「謎の転校生」あたり。吉永小百合さん主演の映画「キューポラのある街」にも出演されているようです。

 当方のイチ押しは、1971年に日本テレビ系列で放送されたホームコメディーの「おひかえあそばせ」。プロ野球が中止になった時に放送される、いわゆる「雨傘番組」だったため、全13回と話の数は少なめで、さして話題になった作品でもありません。私もずっとこのドラマの存在を知らず、もともとは石立鉄男さんが大好きで、過去の作品を洗いざらいチェックしていたことから知りました。

 石立ドラマといえば、岡崎友紀さんと共演し、ラブコメの草分けともいえる「おくさまは18歳」(70年)や、酒井和歌子さんがヒロイン役の「気まぐれ天使」(76年)あたりを思い浮かべる方が多いのでは。「おひかえあそばせ」の焼き直しで、岡田さんに代わって大原麗子さんが相手役を務めた「雑居時代」も有名ですね。いずれも30年以上前に制作されたとは思えないほどの傑作ぞろいで、相手役も魅力的な方ばかりです。

 その中でも、私は「おひかえあそばせ」を選びます。このドラマ、松木ひろしさんの脚本もさることながら、岡田さんを含め、石立さんや宮本信子さん、冨士真奈美さんといった出演者の演技がことごとく素晴らしい!はっきり言ってリメイク版の「雑居時代」よりホームコメディーとしての質は上だと思います。

 六人姉妹の四女でヒロイン役を務める岡田さんのかわいいこと!ツンデレの気があり、勝ち気な一方で、心優しく、石立さん演じる若手カメラマンと喧嘩しながらも惹かれていくという、難しい役所を見事に演じきっています。岡田さんは当時23歳。10代の清純な岡田さんも可憐で素敵ですが、このドラマの岡田さんはそれをしのぐほどチャーミング。

 ついでにいえば、見た目だけでなく、その声も声フェチの当方にはツボです。発声がしっかりしていて、聞き取りやすくて、純粋に役者としていい声してると思います。

 岡田さんは自伝的なエッセイを書かれていますが、残念ながら撮影期間が短いこともあったのか、この作品に言及していないのが残念。

 演技の素晴らしさは当方の分かりにくい説明より、自身でご覧になった方が方がいいかと。容量制限があるのでURLを貼っておきます(http://youtu.be/c8DB8tEoN3I)。この動画が演技のうまさを何より証明してくれています。

 どうです?特に最後のシーン。うっふ~ん♪ 家族のいる方はにんまりしたところを見つからないよう注意しましょう(笑

 この作品はかつてDVD化されたものの、現在は入手困難で、中古の値段も高いので買うのを我慢していました。ところが、五月から再販されるとのことの耳寄りなニュースが!これで五月病にならずに済むかな。

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 それにしても、これほど出演作品や写真によって見た目の印象や表情が違う女優さんは珍しい。単にメークで違うのではなく、やはり演技力や表情の豊かさによる部分が大きいのではないでしょうか。

 岡田さんは歌も出していて、中でもいずみたくさん作曲、岩谷時子さん作詞の「涙こらえて」は名曲です。こちらもYOUTUBEでアップされているのでぜひ聴いてみてください(http://youtu.be/zg1eRK-TpJQ)。

 シンプルながらもメロディーがしっかりしていて、口ずさみやすくて、「上を向いて歩こう」にも引けを取らないレベル。意図的なんでしょうが、「空に~ひ~か~る~♪」という部分の歌い方がかわいすぎ(*^-^)ニコ.

 この曲は幸い、「これが青春だ」(キングレコード)というCDに収録されています。手に入れたい方は検索してみてください。
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真実の愛 [お気に入り]

 最近-。

 愛おしくて仕方がないんです。

 山の神?

 いやいや。

 ソアラ?

 確かにそれはそうなんですが、別の話です。

 違う種類の愛とでも申しませうか。禁断の愛、あるいは背徳という言葉がふさわしいかもしれません。

 その狂おしく愛おしい相手とは…

 

 …エル
 

 

 えっ、聞こえない?
  

 

 …

 

 

 …

 

 

 …それはヒキガエル、です。

 

 ちょっとそこの方、後ずさりしないように!

 だってかわいくて仕方ないんだからしょうがないじゃん(おっ、開き直った)

 最寄りのバス停と自宅の間に小さな公園があり、その脇道を通るとたまに会えるのです。13,4センチほどのグラマーなヒッキーちゃんに。

 ヒキガエルは夜行性で、どうやら夜になるとエサを求めて周辺を徘徊している様子。道路脇で身動きひとつぜず月を眺めているヒッキーちゃん、凛としていて素敵(ポッ)。

 先日ラブレターを渡そうと近寄ったら慌てて逃げ出し、高さ10センチほどの段差をよじのぼろうと必死でドタバタ。その一所懸命さがまたかわいくて…

 どうやら当方は嫌われているようなので遠くから見守ることしかできません。ああ切ない…

 この道、けっこう危ないんですよ。細いので車は通れませんが、人通りは多めで自転車の往来もわりと頻繁。かくいう当方も危うく踏みかけたことがあります(汗

 同じ個体なのか不明ですが、1カ月ほど前の雨の夜には別の道に出没したらしく、自宅に帰り着くなり私の深~い「カエル愛」を知っている情報工作員の山の神から「さっきそこで見たよ」と報告が。その道は車が通れるのでこれは危ない。面倒くさがる情報工作員を無理やり帯同し、土砂降りのなか慌てて救出に向かいました。大阪出張から帰ったばかりでかなり疲れていたのですが、どちらが大事かは言うまでもありません。ちなみに現場にはもうおりませんでした。大丈夫だったのかな。

 愛というものは時に人を狂わせ、ノイローゼ状態に追いやるものです。当方もヒッキーちゃんと会いたいがために、一番出会える確率が高い時間に帰ろうと、超人的なスピードでたまった仕事を片づけたり、逆に珍しく仕事が早く終わったのにオフィスに居残ったことも。

 どこからか「コイツ変態や」などという、失敬きわまりない言葉が聞こえてきますが、まあいいでしょう。ヒッキーちゃんの魅力が分からないとはなんてかわいそう…。ぜひともこのブログ(http://toadlife.blog53.fc2.com/)をご覧になり、考えを改めていただきたいものです。

 ただ、そう思われる気持ちも当方には理解できます。実は最近まで大がつくほどカエルが嫌いだったのです。中学生のころ、学校までチャリで通う際に農道脇の道路を通る必要がありました。その道路には台風が通った翌朝になるときまって何匹かのでっかいウシガエルさんが裏返しになっていて…。あ~震えが。

 ヒキガエルを初めて見たのは上京してすぐ、自宅近くでのことでした。大都会にきてカエルを見ずに済むとほっとしていたのに、いきなり大きいのが路上のど真ん中にデーンと鎮座。不意討ちに心臓が止まりそうなほど驚きました(*ヒキガエルは東京でよく見られるカエルなのです)。迂回して帰ったのは言うまでもありません。

 それがこれほどまでに愛おしくなるとは。不思議なものです。「キライキライモスキノウチ」ということでしょうか(いまだにヌルヌルしたウッシーさんはちと苦手ですが…)

 この1、2カ月間にYOUTUBEでカエルの映像のアクセスが飛躍的に増えたとすれば、犯人はこのワタクシであります(笑

 いやね、確かにグロいかもしれませんけど、カエルとひと口に言っても我がヒッキーちゃんやウッシーさんほどグロくない方々もいらっしゃるんですよ。彼らがまたすっごく魅力的で。

 ここではちょっと心臓に良くないヒッキーちゃんやウッシーさんはやめといて、ユニークなカエルを2匹だけ、紹介しておきます(いっぱい撮り貯めしているのでいつの間にか増えているかもしれませんが…)

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 これは確かトマトガエルのうちのサビトマトガエル。アカトマトガエルだったかな。いずれにせよマダガスカル島の固有種。この美しさ、生命の神秘としかいいようがありません。

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 この子は南米に住むピパピパ。車に轢かれたわけじゃありませんのであしからず。

  ちなみにピパピパにはメスが背中でオタマジャクシを育て、成体になってから背中の皮膚をつき破って出てくるという、信じられない生態をした仲間もいます。ぜひYOUTUBEでご覧になってください。

 ただし、動画を見せた人の大半は「グロっ!」の一言で片付けてしまいました。会社の後輩クンもその一人。彼は最近、仕事でグングン成長しているので、先輩の威厳はほとんど地に落ちきっちょります。

 さて、そんな当方の心をつかんで放さないカエルたちですが、最近はそのおかげでちょっとブルーな日が続いています。

 寒さに弱いヒッキーちゃん、この時期になるといなくなってしまうのです。まだ冬眠シーズンではありませんが、おそらく土に体を埋めるか、ブロックの隙間などに身を隠して寒さをしのいでいることと思われます。

 東京では3月ごろになると「カエル合戦」が始まるので、それまで「逢瀬」はお預け。ここはぐっと我慢です。来年のカエル合戦は必ず見学に行こうと思っています。ああ待ち遠しい。

 ね、ここまで読んだらアナタもカエルが大好きになったでしょ?

 

 なったよね?


 

 てか、なりなさい!


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さぁ、今日からまたがんばるべ [お気に入り]

 黄金週間が明けてからここまでほぼ働きづめでした。今週後半はもうガッタガタで、何とか歯を食いしばって土曜日までたどり着き、やっと一息ついた感じです。

 激務の代償なのか、疲れに加えてどうにも頭が冴えず、物忘れが激しい…。元来が忘れっぽい性格なので、ちょっと拍車がかかるだけで手に終えなくなってしまいます。こんなんで祝日のない6月を乗り切れるのか?

 もっとも、代償であると同時に勲章でもあると思っていて、今は疲れることにある種の爽快感すら感じているので、気分はそう悪くありません。

 とにかく、疲れたときは寝るのが一番。ただ当方の場合は慢性疲労症候群のためか、寝てもたいして体力が戻らないのが困ったところ。貴重な休みをそれだけで消化するのももったいないですし。そこで最近はあまり本を読まず、脳ミソを使わなくても楽しめる動画をストックするのが日課となっています。

 その中で特にお気に入りなのがコレ→http://www.youtube.com/watch?v=jOHKoPH-aK0

 アメリカ国歌です。歌っているのはディクシー・チックスという3人組のカントリーグループ。美しいハーモニーが何ともいえず心地よく、飽きずに繰り返し見ています。

 映像に出てくる選手や観客の表情も、役者かと思わせるほどいい表情してますねえ。日本人のメンタリティーからすると、ちょっと真剣すぎて思わずクスっと笑ってしまいそうな顔つきですが、この純粋さは米国人の大いなる美点ではないでしょうか。おかげでこっちも見るたびに前向きな気分になります。

 国歌といえば、君が代もなかなかどうして。先週末に行われた日本ダービーでの小林幸子さんの国歌斉唱はとても素晴らしかった。アメリカ国歌と違い心を奮い立たせるという感じではありませんが、年に数回しかない「勝負レース」にいい気分で臨めました。

 もちろん、レース後にそんな気分でいられるかどうかは別問題。2、3着の馬連に大金をつぎ込み、大損こいたのはけして君が代のせいではありませんのであしからず(涙


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とうとう終わりか… [お気に入り]

 バッティングセンターの回で触れるのを忘れてました。

 これです。

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 昨年ずっと目が見えず、活字が読めなかったなか、漫画だけは虫眼鏡を使えばかろうじて読めました。それで10年ぶりに読み、あらためてはまったのが、あだち充作品。代表作の「タッチ」をはじめ、「ナイン」「みゆき」「ラフ」「H2」「KATSU!」等々。そして、クライマックスを迎えている「クロスゲーム」。気がついたら短編以外、すべて大人買いしてました…。
       
 もう読まれた方はご存知でしょうが、「クロスゲーム」のヒロインである月島青葉の家はバッティングセンターで、青葉の幼馴染である主人公の樹多村光は幼いころからここのマシンでバッティング技術を磨いてきました。その経験がクライマックスになっていかされたわけですが…ネタバレになるのでやめておきます。

 この作品、私のように「タッチ」をリアルタイムで読んだ世代は特に、薄味な印象を受けるみたいです。「タッチ」はそれ以前に一世を風靡した劇画ほど浮世離れしておらず、軽い、コメディータッチで物語が進行しつつも、和也の死をはじめ、劇的な要素がいくつも盛り込まれていて、ストーリーに抑揚が効いた印象。これに対し、クロスゲームは全体的に淡々としていて、野球の試合内容は手に汗握るほどではなく、肝心の恋愛描写すら控えめに見受けられます。

 時の経つのは本当に早いもので、あだち先生もすでに還暦間近とか。読者の中には、この薄味を「劣化」ととらえ、食い足りなく感じている方もいるみたいです。

 でも私はそうは思っていません。小説などを含め、同じ作家の作品は加齢とともにシンプルさを増す傾向が強いように思います。それは体力的理由のためではなく、むしろ完璧さへのこだわりが深まるからではないか、と。

 今回、久々にサンデーを読んで、「ずいぶん絵のうまい漫画家が増えたなあ」と感心した半面、みんなごちゃごちゃしすぎていて、心に入って行かない印象を受けました。一方、ストーリーを含め、余計な描写をギリギリまでそぎ落としつつ、きちんと成り立っている「クロスゲーム」はちょっと別格というか。さすがはベテラン、という感じです。

 あだち作品の表現が変わってきた背景には、「タッチ」でひとつの完成形に達したため、次の完成形を追い求めたい、との考えがあったのでしょう。あと、「タッチ」が登場した80年代と違い、読者が現実にはありえない漫画の劇的なストーリーに慣れきってしまったので、陳腐と受け取られないようリアリティーを増し、表現を抑えめにしているのかもしれません。それだけ漫画という芸術様式も成熟化したのでしょう。「タッチ」には「こんな青春ね~よ」と思いながらも、大いに心を揺さぶられただけに、もはや漫画でハラハラドキドキする時代ではないのかと思うとちょっと残念です。

 ただ、「クロスゲーム」が面白くないかといえば、全然そうではなくて、むしろ秘められた登場人物の思いを読み取る楽しさがあります。好みにもよるでしょうが、青葉は従来作品のヒロイン以上に魅力的なキャラクターで、これは劣化どころか、むしろ人物描写の腕が上がっている証しなのでは。

 あだち作品ならではともいえる、布石の巧みさ、風景描写などを駆使した「間」も健在。「人物の描き分けができていない」との指摘もあるようですが、そもそもこれだけ多くの作品をヒットさせてきた漫画家がいないなか、ちょっと酷すぎるように思います。
          
 流行りの「自主規制」に流されてか、“お色気”が減っているのだけは残念ですが…。

 と、あまり漫画を読んでいないくせに、エラそうにダラダラ書いてしまいましたが、要するに書き忘れたのは、「『クロスゲーム』のアニメで、『失恋はつかれる』を主題歌にしてほしかった」ということなのです。別にコブクロさんの歌が悪いわけではなく、見てもいないくせに言うのはなんですけど、あまりにもしっくりくるので(詩はちょっと作り変える必要があるでしょうが)。ああ、数行で済む話だった…。

 「クロスゲーム」は休載が多く、待ち遠しくてイライラすることもありましたが、もうすぐ終わるかと思うと本当に寂しい限り。私にとってはこんなに思い入れのある漫画家さん、他にいません。ぜひ引退することなく、これからも活躍していただきたいものです。


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青春 [お気に入り]

 久々の乗り味を噛みしめつつ、夕暮れ時の甲州街道をソアラで走っていた時、ふと目に飛び込んできたバッティングセンターの看板。気がついたらバットを握っていました。

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 15年ぶりぐらいでしょうか。学生時代は「貢いだ」という言葉がふさわしいほど足しげく通い、神主打法を完ぺきに身に付けた懐かしい場所です。さて、いっちょやったろかい。
                
 うっ…。当たらないのはまだ眼鏡を作っていないからしょうがないとしても、2、3球で息が上がるとは。かたわらには自分より早い球速のマシンで次々と快音を響かせるチビっ子たち。恥ずかしくてすぐにやめてしまいました。
                
 バッティングセンターに立ち寄ったのは、このところ聴き倒している、ある曲の影響かもしれません。川崎真理子さんの「失恋はつかれる」。15年前くらい前の、失恋を歌った曲で、アイドルソングっぽくて、大ヒットしたともいえませんが、メロディー、歌詞、歌声のすべてが素晴らしい隠れた名曲です。
                  
 ちょうど私がバッティングセンターに通い詰めていた93年に発売されました。どうやって知ったのかは覚えていませんが、サビのメロディーと歌詞がとても印象的で、根強いファンがいるのか、忘れかけたころになると有線放送で流れるため、ずっと心に引っかかっていました。

 暮れに神田駅前を歩いていたところ、思いがけず風俗店紹介所から聞こえてきて(笑、あまりの懐かしさと曲の良さにあらためて感動。CDを購入し、毎日のように聴いています。

 さて、この曲の素晴らしさを貧困なボキャブラリーでどう伝えようー。そう思っていたら、なんとYOUTUBEにアップされてました。うまくアップできないので、曲名で検索してみてください。

 歌詞はこんな感じ。
        
 ♪あなたと共同で使っていた カメラをバラバラにこわした
  失恋したんだと 自覚させるために

  女の子もいさぎよくなくちゃ わたしの悪いところ数えた
  こんな時だからこそ つらいけど目を向けてみた

  ダメになったの あなたのせいにしたいけど
  わたしのためにちゃんと受けとめたい恋の終わりもある

  カキーン カキーン バッティングセンターでガッツいれて
  こんなことぐらいで何よっていえる根性つけよう

  財布のお金を全部 銀貨に変えたら
  200回分ぐらいの空振り 失恋はつかれる

 ♪フェンスの中で考えている 幸せだと感じたことを
  それは短いけど 思い出すといくつもあった

   歩く時はいつも隣にいるのに
   手をつながなきゃ不安になるような恋を初めてした

   カキーン カキーン バッティングセンターで誓いたてる
   今度はうなずくだけじゃなくて かみついてみよう

   何度もケンカをするかもしれないけれど
   今夜程クタクタにならない 失恋はつかれる

   さよならしてはじめてわかることがあった
   幸せを見逃さないことが 愛する力

   カキーン カキーン バッティングセンターでガッツいれて
   200回分ぐらいの空振り 失恋はつかれる 本当失恋はつかれる

 一見、おとなしそうな女の子の口から、「バラバラにこわした」とか、「かみついてみよう」といった、何気に過激な言葉が飛び出すところに、かえってかわいらしさを感じます。それが同時に、失恋のせつなさを効果的に引き立てているようにも思います。

 残念ながら私の場合、こんな魅力的な子を振ることも、振られることもなく、青春らしい経験をせずじまいでした。けれど、授業そっちのけでバッティングセンターに通ったり、こういう素晴らしい曲とめぐり合えただけでも、立派な青春といえるのかもしれません。


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スニーカーが熱い! [お気に入り]

 ようやっと入手できたスニーカーのおかげで気分上々の一週間でした。案の定、あれから一度も足を入れていませんが(笑、山の神の冷た~い、射るような視線に耐えつつ、毎日のように箱から取り出してはニヤニヤしています。

 どうも世間のスニーカー人気は凋落の一途をたどっているようで、ヤフオクを見ても出品数、落札数ともに激減しています。でも当方のスニーカー熱はむしろ高まるばかり。

 今日は鬼のいぬ間を見計らい、押入れに隠している我が子たちが無事でいるかを久々に確認。ついでにスニーカーファンを増やすため、何足かアップしておきます。というか、単なる自慢ですけど(笑。
 
 前回ご紹介したスニーカーを手がけたOKI-NI(http://www.oki-ni.com/)は、インターネット上で展開しているロンドンのセレクトショップ。アディダス以外にもさまざまなブランドの別注モノを販売しています。おしゃれと無縁なイメージがあった昔と違い、ここ10年ほどは流行発信地としてかなり注目されているイギリス。OKI-NIも色選びの巧みさにこの国らしさを感じます。

 今でもアディダスの商品は多数ありますが、特に初期の商品が大好きでよく買ってました。もともと数量が少なく、今やかなり貴重なモデルばかりです。

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 まずはマラソンTR2。前回ご紹介したライムブルー×オレンジの色違いです。シンプルで、3本線の緑色が効いていて、スニーカーと合わせにくい細身のジーンズにも対応できそうです。特に、ソールの色をラバーのまんまにしてあるところがレトロで気に入っています。できれば同じカラーリングのセットアップをいっしょに売ってほしかった。

 ちなみに、マラソントレーナーのソールパターンはトレフォイル(楓マーク)になっていて、見た目が足あとを連想させることから「ゴジラソール」と呼ばれています。遊び心はあっても、接地力がないのと、かかと部分が出っ張っているので歩きにくく、スポーツ用としてはおすすめできません。

 質感がやや劣るためか、こちらは売り切れるのがわりと遅く、買い逃さずに済みました。ただ、白は汚れが目立ちやすいので、やはり履けずにいます。

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 これはインドアスーパーという室内用モデル。これもライムブルー×朱の配色が好印象です。コンバースのキャンパス地あたりが好きな人にいいかもしれません。どんな服にも合わせやすいのでけっこう履いています。汚れるほど味が出る感じで重宝しています。

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 アティチュード・ハイ。ド派手なのに加え、最近は年齢的にも難しくなり、ますます履く機会が減っています。夏場限定で、しかも上はぴったりめのTシャツ、下はショーツ(ともに黒)の時ぐらいでしょうか。周囲の目が釘付けになるのは必至なので、指名手配中の人は履かない方が無難。もっとも、顔に視線がいかなくて済むという考え方もできます(笑

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 ランニングシューズの定番、ZX8000。やはり派手な色ですが、抑えめなので男性でもいけると思います。ZX8000はとても軽く、スポーツ用におすすめ。逆に軽すぎて街履きには難しいかも。私はスポーツをあまりしないので、今だにタグ付きのまま。履くタイミングがつかめずにいます。

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 ディケイドのローカット。青をグラデーションにしたところにセンスの良さを感じます。ナイキのダンクをはじめ、ガムソールのモデルはあまり好きではないのですが、色にひかれたのと、5000円ぐらいだったので購入。

 う~ん、こうして見ると、やっぱりぜんぜん履いていない(笑

 ちなみにOKI-NIは、最初は高くても、販売期間が終了に近づくとぐっと安くなることがあるので要注意。最近は円高で買いやすくなっていますし、送料も2000円程度なので、一度買ってみてはいかがでしょう。 


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うれしいけど… [お気に入り]

 物欲があまりなく、酒も飲まないので、「なんて家計にやさしい、家族思いな夫なんだろう」と密かに自負している私ですが、ひとつだけ例外が。

 スニーカーが大好きなのです。

 買い始めたのは10年前。ちょうど新しいスニーカーが必要になり、何気なく見た雑誌に掲載されていたのが、あのエアマックス95。斬新なデザインにすぐ魅せられました。その4年前にオリジナルが発売された時は、「エアマックス狩り」があれほど大騒ぎになったのに、世間の動きに疎すぎて存在をよく知らなかったんですね。一拍置いて興味を持つあたり、自分らしいというか…。

 当時はまだ貴重で(最初の復刻版が出てしばらく経ったころでした)、販路が限られていたこともあり、一般の店には置いていませんでした。何とか入手できないものかと、普及したてのインターネットを駆使し、あれこれ探していると、個人所有のスニーカーを代わりに売る委託販売店というのがあるのを発見。荻窪の有名店に復刻版のオレンジグラデがあるのを見つけ、すぐに駆けつけました。そのときの喜びがかなり大きく、それからどっぷりはまり、雑誌やヤフオクをチェックしては買い込むようになりました。

 後先かえりみず買うものだから、家中スニーカーだらけ。部屋が散らかるのを嫌う山の神の強~いプレッシャーがあったおかげでかなり手放しましたが、買いまくったのは確か。さすがに履ききれず、多少熱も冷めたため、ここ数年は控えていました。

 ところが、先日ヤフオクを見ていたら、7年前に買い逃し、ずっと探し求めていたモデルが!待ちに待った再会に大喜び。こづかいが残り少ないとか、不景気だとか、すっかりそっちのけで興奮しながら入札ボタンを押したのはいうまでもありません。 

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 それがこれ。OKI-NI別注のアディダス・マラソントレーナー2です。フォルムの美しさ、質感の高さはもちろん、ライムブルーに蛍光オレンジという配色がかっこ良すぎ。まさに傑作中の傑作です。

ブログ・マラソンTR2・オレンジ.JPG

  
 雑誌で見てひと目惚れしたにもかかわらず、高かったのと、あいにく手持ちがなかったので手を出せず。「ま、いつかヤフオクに出るわさ」と気軽に見送ってしまったのが失敗のもとでした。ヤフオクでもほとんど見かけず、すっかりあきらめていたので、ようやくの再会に大感激。しかも新品でサイズもぴったり。おあずけの期間が長かった分、喜びは大きいっス!

 でも。

 いざ履いてみると、どうもおかしい。貴重すぎて、汚さないよう、ロボコップ並みに歩き方がぎこちなくなってしまうのです。汚れてナンボなのはわかってるんですが…生まれつきの小市民ぶりというのはこういう時に出るんですね。どうやら、また履かないスニーカーが増えてしまいそうな気配。ま、眺めてるだけでも十分満足なんですけど。 

 どなたか同じものをもう1足お持ちじゃないでしょうか(泣


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永遠のヒロインへ [お気に入り]

 韓国で行われていたフィギュアスケートのグランプリファイナル。女子シングルは、浅田真央選手がアウェイの重圧をはねのけ、完成度の高い見事な演技で逆転勝ちしました。ライバルのキム・ヨナ選手も、失敗こそあったけれども浅田選手にひけを取らない優雅さがあって、とても素晴らしかったと思います。これからも2人で競い合い、観客をさらに魅了してほしいですよね。

 そういえば、先駆者のあなたも、浅田選手がトリプルアクセルを決めたことに、惜しみない拍手を送っていらっしゃいましたよね。

 「ワンダフル」(素晴らしい)、「エクセレント」(素敵)、「エキサイティング」(興奮する)…。スポーツ選手のプレーを賛美する言葉にはいろいろありますが、私が最も好きな言葉は「アメージング」(驚異的)です。

 清原選手の甲子園での活躍や、中村俊輔選手のマンU戦でのフリーキック、競走馬ディープインパクトの影をも踏ませない走りなどがあてはまるでしょうか。でもあなた以上にこの言葉がふさわしいと思った選手はいません。

 スポーツの記録というのは、トレーニングを含む技術の向上や、用具の進化もあり、いつかは破られる運命にあります。にもかかわらず、あなたの「記録」はいまだに破られていません。あなたは20年間も「記録保持者」なのです。

 スピード感のある滑り、当時は誰もできなかったフライングスピン、そして何より、トリプルアクセルをはじめとする高く多彩なジャンプ。89年の世界選手権。すでに女性初のトリプルアクセルを飛んでいたあなたが、この大舞台でも見事に決めた瞬間、あまりの感動に鳥肌がたちました(http://jp.youtube.com/watch?v=HKQUzkjp7EM&feature=related)。

 しかもループ、連続トゥーループ、フリッツなど、6種類の3回転ジャンプを完璧にこなし、技術点で何人もの審査員から6・0満点(完璧)の評価を得た。トリプルアクせルだけなら、今では数人とはいえ飛べる選手がいますが、アクセルを含む6種類のジャンプをこなしたのは、20年たった今でもあなただけ。いかに偉業だったかが分かります。

 魅了されたのはそれだけではありません。88年のカルガリー五輪。いつものように苦手のコンパルソリーで10位と出遅れたあなたは、「津波ちゃん」のニックネームさながら、SP、フリーと見事な演技で5位に食い込みました。世界選手権の滑りも見事でしたが、私にはむしろ、この大会での活躍の方が印象に残っています。

 8位で迎えたフリー。あなたは難易度の高い3回転ジャンプをすべて成功させ、最後のジャンプが決まると思わずガッツポーズまでしてしまいました。演技中のガッツポーズということで物議をかもしましたが、素直な喜びの表現は、ひねくれた高校生だった私ですら、大いに感動させました。2大会連続の金メダルとなったカタリナ・ビット選手の妖艶な演技も素晴らしかったと思います。だけども演技終了前からスタンディングオベーションしていた観客の反応をみても、明らかにあなたが真のヒロインでした。

 あなたが他の選手とは次元の違う高度なジャンプを何度も成功させたことは、「フィギュアスケートは芸術か、それともスポーツか」という論争を生みました。そういえば、ビット選手に「観客はゴムまりを見に来たのではない」と揶揄されたこともありましたよね。でも私にとっては、ルールが有利になろうがなるまいが、どっちでもよかったというのが本音です。

 ジャンプを決めた時の心から喜ぶ姿、演技終了直後のうれしさで泣きじゃくる表情、リンクを離れる際に必ず一礼し、競技と観客に感謝をあらわす姿勢、芸術点が低くても山田コーチと抱き合い、喜びを分かち合うすがすがしい光景。ジャンプだけでなく、すべてがアメージングでした(http://jp.youtube.com/watch?v=0O6Kf3Un97E&feature=related)。

 カルガリーの演技はビデオに録画し、擦り切れるまで何度も見ました。興味があったとはいえなかった競技なのに、スポーツでこんなことをしたのは他にありません。動画で女性コメンテーターが言った、「この場の一瞬一瞬を愛しているように見える」という言葉は、とてもピッタリで素敵な言葉だと思います。

 私が望んでいたのは、あなたがメダルを取ること以上に、あなたのアメージングな演技を見ることだったのです。

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 今のスケート界はずいぶん選手層が厚くなり、個性的な選手が増え、浅田選手のようにジャンプ力と表現力を兼ね備えたレベルの高い選手もいます。それでもあなたの演技はこれからも色あせることはないでしょう。他のスポーツ選手の誰よりも勇気を与えてくれた特別な存在です。

 一線を退かれてからずいぶんたちますが、これからも素敵な人でい続けてほしい、「アメージング・グレイス(驚くばかりの恵み)」を与え続けてほしい‐。そう心から願っています。


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たまには車を乗り捨てて [お気に入り]


 ある日曜の夕方、ふと川が見たくなり、仕事帰りに車を近くに停めて多摩川を見てきました。

 自宅からそう遠くないのに、川沿いを歩いたのは初めて。急な土手を登ると、遊歩道は愛犬を散歩させる人や、ジョギングする人でけっこうな混雑ぶりでした。

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 遊歩道から一歩川に近づくと、人の姿が急に見えなくなり、静かでのんびりした風景が広がります。美しい川といえば、高知の四万十川とか、京都の鴨川とか、山形の最上川あたりを思い浮かべますが、両脇をコンクリートで固められ、無味乾燥なイメージのある多摩川も、意外と風情があっていいものです。

 川の、いろんな表情があるところに魅かれます。ミネラルウォーターのCMに出てきそうな上流の景色には確かに癒されますし、なみなみと水をたたえた淀川や信濃川の河口付近には包容力を感じます。

 水が枯れ、とうてい海までたどり着けなさそうな川も、はかなさがあって好きです。

 ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし…
 
 有名な「方丈記」の冒頭です。読みやすくて、しらべが整っていて、何度読んでもあきません。この随筆は、晩年落剥し、小さな庵へ移り住んだ鴨長明が、川の流れを人生になぞらえ、天変地異の多かった時代と自らの人生を重ね合わせつつ、人生論を述べた作品、といえばいいでしょうか。文章全体が無常観の思想に包まれています。

 「方丈記」は、隠者文学の先駆的作品とみなされており、無常観という思想には、どこか現実逃避を思わせる、後ろ向きなイメージがあります。でも実際はそうではなく、世の中のあらゆるものは常に変化しており、その事実をありのままに受け止めるべき、というのが基本的な考え方です。少なくとも苦しい現実から目をそむけ、逃れることをすすめたものではありません。悟りの境地で現実を受け止めることは、「諦観」といいます。ここでいう悟りの境地は、融通無碍と同じ意味としてとらえていいかと思います。

 長明が生まれたのは保元の乱が起こった1156年ころとされています。「方丈記」が書かれたとみられているのは鎌倉時代初期の1212年ごろ。彼が生きたのは、権力が貴族から武士へと移った激動の時代でした。浄土宗の開祖である法然や、それを受け継ぎ浄土真宗を開いた親鸞が活躍した時代とも重なっています。真宗はその後、「念仏を唱えれば誰もが極楽浄土へいける」という、分かりやすい教えによって、時代の混乱に惑い、苦しむ民衆の心をとらえ、教勢を拡大しました。おそらくこうした時代を経たため、言葉の意味が変質したのでしょう。

 ただ、現実世界を生きることにある種のはかなさを感じる点は、「方丈記」や「平家物語」の時代から変わっていないように思います。これは、日本人だけが持つ心の動きといっていいのかもしれません。

 ところで、川を題名に使った芸術作品には、「道頓堀川」など、宮本輝さんの「川」3部作があります。やはり「方丈記」に負けない魅力があって、ぜひ読んでいただきたい小説です。

 すでに読まれた方はご存知でしょうが、宮本さんの小説を読み解く上で重要なキーワードとなっているのが、先ほど述べた「諦観」です。宮本作品の真骨頂は、厳しい現実を前に、もがきながらも必死に生きようとする人々を、気負いやてらいのない、平明な文章で描き出している点にあると思います。筆者自身がパニック症候群に苦しんだ経験を持つこともあり、他の作家の作品にはないはかなさがあって、凄みすら感じます。得がたい作家さんだと思います。

 作品にはかなさを感じる点では、シンガーソングライターの鈴木祥子さんもあてはまるかもしれません。

Long Long Way Home

Long Long Way Home

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン
  • 発売日: 1990/11/21
  • メディア: CD
  •                  

 鈴木さんは世間的にはあまり知られていませんが、一番好きな日本人アーティスト。もう何作もCDをリリースしていますが、ひとつとして「はずれ」と思ったことはありません。声といい、曲といい、すごく完成度が高く、歌謡曲っぽいメロディアスな曲であっても、どこかにはかなさが潜んでいるように感じます。

 息をひそめて 燃えはじめる空に
 かすかな月が落ちてゆく
 もうどのくらい時間が過ぎただろう 
 どうしてここにいるのだろう
 
 耳の奥に今あの歌が聞こえてくる
 I Walk Away Down By The River
 知らない街へ旅立とう 
 なにもかも この手に抱えて
 知らない場所へ歩き出そう

 アルバム「Long Long Way Home」に収録されている「Down By The River」の一節です。全体的に乾いた印象ながらも、諦観に通じる生への思いが込められていて、はかなさを素直に表現している名曲です。

 大学進学のため上京してから、20代後半で就職するまで、小金を貯めては日本各地や海外を旅する生活が続きました。当時は青春の蹉跌とでもいうのか、ひたすら現実から逃れたいと思っていた時期で、旅というより放浪、あるいは漂流に近いものでした。時間だけはたっぷりあったので、目的地を決めず、ただ流れるように、ずいぶんいろんな場所を訪れました。苦しい時期でもありました。

 そんな旅で、持参した鈴木さんの曲と宮本さんの小説がどれだけ救いになったことか。よく「青春18きっぷ」で鈍行列車に乗り、何時間も揺られては、曲を聴き、小説を読みました。おかげで何日かすると逆に日常生活が恋しくなり、家路に着くことができました。                                                         

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 新卒採用の年齢をオーバーしていたにもかかわらず、今の会社に拾ってもらい、10年が経とうとしています。情けないというか、まだまだ若いのか、青春の蹉跌はいまだに続いています。宮本さんや鈴木さんの作品は、今も心の支えとなってくれています。

 特別な目的もなく、自然の中をブラブラと歩いたのは久しぶりでした。たまには歩くのもいいものです。せっかくいい川の景色にめぐり合えたのだから、iPodとボロボロになった文庫本をつれて来るべきでした。


命の洗濯 [お気に入り]

  私の住む東京の多摩地域では、伝統的な町並みを目にする機会がほとんどありません。その中で1カ所、おすすめしたいスポットがあります。調布市の深大寺周辺です。深大寺は733年創立の、関東では浅草寺に次ぐ古刹。門前町はさほど大きくないのですが、おもしろい店が多く、他にも見所の多い穴場的存在です。木立に囲まれ、近くに神代植物公園があるなど、都会とは思えないほど自然が豊かなところでもあります。

                     
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  必要以上に観光地化されておらず、コンパクトで、のんびり歩けます。冬はちょっと寂しいのですが、緑が鮮やかなこれからの季節や、紅葉シーズンは必見。都心からやや外れていて、京王線調布駅もしくは三鷹駅からバスで約20分と、交通アクセスがそれほどよくないためでしょうか。良さの割に知名度がないのが不思議。

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   深大寺の名物は、何といっても蕎麦。周辺には20軒以上あり、江戸時代から続く店も。蕎麦屋が多いのは、水がきれいだからでしょう。実際に利用しているのか不明ですが、水車をよく見かけますし、小川や池もあり、水質の良さがよく分かります。ちなみに蕎麦はぜひ食していただきたいのですが、店によって味に当たりハズレがあるのでご注意を!
         
  多摩地域はもともと泥湿地。農地にできない林や森も多く、幕末~明治初期の古写真から推測すると、今では考えられないくらい自然が豊かだった、というより人煙まれといった方がいいほど。そうした昔の風景を遺している点でも、深大寺周辺は貴重な場所です。新選組の近藤勇はここ調布の生まれ。蕎麦は食べたのでしょうか。
                      
                
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  この日は梅雨の中休み。適度に暑く、歩いていてもウトウトしてしまいそうな陽気でした。動物たちは人目を気にせずひと眠り。
      
                      
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  働き屋さんもいました。

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  「鬼太郎茶屋」です。水木しげる先生の「第二の故郷」ということで、5年前にオープンしました。ファンならよだれを垂らしそうなレアグッズもあるそうです。屋根の上の大きなゲタが愉快。      

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  東京にも浅草や柴又といった、和を感じられる場所はありますが、観光地化されすぎていて、いつも混雑しているので、私はあまりおすすめしません。京都や金沢を除けば、「マイフォト」に載せている木曽馬籠宿のように、比較的小ぶりな場所の方が楽しめると思います。

  深大寺はコンパクトなだけでなく、天然温泉もあります。温泉でサッパリした後、蕎麦を味わい、ソフトクリームを食べながら店をひやかし、自然を楽しむ‐。最高の贅沢ではないでしょうか。観光客の方は、ここと、吉祥寺の「ジブリの森美術館」をハシゴするといいと思います。マイフォトに他の画像を載せておきます(左上の「プロフィール」から見られます)。ぜひ一度お立ち寄りください。


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